当社では、職員採用選考時に健康診断書の提出を求めていますが、法的に問題ないのでしょうか。
 労働者を雇い入れた際における適正配置、又は採用後の健康管理に役立てるために求めるのであれば問題ないと考えます。判例においても、「企業には労働者を雇用する自由があるので、採用にあたり、労務提供を行いうる一定の身体的条件、能力を有するかを確認する目的で、応募者に対する健康診断を行うことは、予定される労務提供の内容に応じてその必要性を肯定できる」というものがあります。ただし、同時に「応募者の同意を得ずに行ったウィルス検査が不法行為である」との判断を受けていますので、「血液検査」に関しては法に抵触する可能性があります。又、
「健康診断の必要性を慎重に検討することなく、採用選考時に健康診断を実施することは、応募者の適性と能力を判断するうえで必要のない事項を把握する可能性があり、結果として、就職差別につながるおそれがある。したがって、採用選考時にいわゆる「血液検査」等の健康診断を実施する場合には、健康診断が応募者の適性と職務遂行能力を判断するうえで、合理的かつ客観的にその必要性が認められる範囲に限定して行われるべきものである。」
 という旨の行政通達が出されていますので、入社希望者の従事する業務を考慮して、業務上、健康診断の必要性が低い者に関しては省略することも検討してみてはいかがでしょうか。