過ごしやすい季節になりましたね。

秋といえば食欲の秋!芸術の秋!スポーツの秋!といろいろありますが、私はやはり『読書の秋』です。

読書の秋というイメージは、中国の唐の時代の詩人・韓愈の「時秋にして積雨霽(は)れ、新涼郊墟に入る。灯火稍(ようや)く親しむ可く簡編巻舒(かんぺんけんじょ)す可し。」という詩の一節が、夏目漱石の「三四郎」という小説の中で引用されたことにより広まっていったという説があるようです。

現代語訳すると、

(秋になり、降り続いた雨が止んで空は清々しく晴れ、郊外の丘稜地には秋らしい涼しさが感じられる。灯火の下で書物を広げ読むのにいい季節だなぁ。)

という感じでしょうか。

人が集中するのに最適な温度が18度前後らしいので、読書に限らず、いろいろなことに集中しやすい時期ということなんですね。読みやすいミステリーばかり好んで読んでしまう私ですが、普段は敬遠しがちな「ためになる本」も手にとってみようかと思います。

もちろん仕事も集中して頑張ります!!

◎今月の一冊

ウホッホ探険隊 / 干刈 あがた 著

この作品が発表されたのは昭和58年。当時では離婚を題材にした小説はまだ珍しいものでした。離婚後の母と小学生の息子2人の綱渡りのような心の機微。離婚小説でありながらどこか明るく柔らかいのは、ユーモア溢れる子どもたちと母親のやりとりによるものだと思います。ほっとするような、ひやひやするような絶妙なバランスの母と子の会話がとても印象的です。

「僕たちは探険隊みたいだね。離婚ていう、日本ではまだ未知の領域を探険するために、それぞれの役をしているの」

「お父さんは家に入ってくる時ウホッホって咳をするから、ウホッホ探険隊だね」

    とても素敵な作品です。